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”渚のロコボーイ”を夢見て

'97 夏 ある午後の絵日記


海を見に熊野まで車を走らせました。
ステーションワゴンでは無く、スポーツカーですけど、”渚のロコボーイ”気分を 味わいたくて。(しかし今流行の4駆車は無粋ですよねぇ。)

実家の池原からは約30分です。
僕の「黒核丸」も走行距離が、ようやく1万キロを越えました。


トンネルを抜け、佐田坂を下ると、エメラルドグリーンのきれいな海が見えてきま す。この景色を見ると子供の頃の郷愁や、何とも言い難い気持ちがわき上がってき ます。
叙情詩集「蒼い海」冒頭の散文は、ここからの景色が元になっています。


沖に見えるのは小さな島です。島というより岩と言うべきかな。
南紀は黒潮が流れていますが、ここ熊野灘でも浜辺に近いところと、黒潮の流れて いるところでは、海の色が違っているのがわかりますね。

海岸は砂じゃなく砂利です。丸い小さな石が、波に洗われて、ざわざわと耳に心地 よい音を立てます。ちなみに、この海岸は、高波で常時遊泳禁止になっています。


写真ではわかりませんが、左端の黒い岩影が”獅子岩”です。

右端奥の入り江になっているところは、白い砂浜の大泊海水浴場です。 その先を行くと新鹿(あたしか)海水浴場で、海はそちらの方がきれいです。

鬼が城近くの埠頭は釣り人で賑わっていました。


熊野灘は南紀勝浦あたりまでずっと続いています。その先をさらに行くと潮岬です。

近年作られた、防波堤から浜へ降りていく階段は、なかなかおしゃれな感じがして 結構僕は気に入ってます。


後方の山では、夏を惜しむように入道雲が頭をもたげていました。


海は何の変哲もないのに、いつまで見ていても飽きません。
潮風がベタついて嫌だという方もいらっしゃいますが、僕は海の見えるところに
暮らしたいと願っています。いつの日か叶うことを夢見て...。